2023年4月23日

入管法改悪反対アクション@大阪(4月21日)

  4月21日(金)、梅田ヨドバシ前での入管法改悪反対アクションに参加してきました。

 このアクションは、2月10日から場所をかえながらも毎週金曜日に続けてきたのですが、衆議院法務委員会での法案審議が始まり情勢が緊迫するなか、今回はこれまでで最多の100名超の人が参加しました。

 ひとりひとりのスピーチがほんとうにすばらしかったです。以下のリンク先に動画が公開されていますので、よかったらぜひ聞いてみてください。


TRY(外国人労働者・難民と共に歩む会)のツイッターhttps://twitter.com/TRY_since2007/status/1649353022353604608


 参加者がふえて多様な人があつまると、その関心の質も厚みがでてくるのだなあということ、1+1の和が2よりももっと大きな数になっていくのだということを実感しました。どれもそれぞれの人の思いがこもっていてすばらしかったですが、入管法改悪が優生保護法の思想とおなじだというスピーチ(20:20あたりから)や「外国人だから障害者だからLGBTだからしょうがない」といって命とか人権が自分事ではないものとして切り離されていくことがたえられないというスピーチ(57:20あたりから)が私としてはとくに心にひびきました。

 街の人の反応、チラシの受け取りとかも、今まででいちばんよかったです。入管法改悪に対する批判的な関心は確実に広がっていると感じます。

 国会での状況はすごくきびしいですが、絶対に廃案にできる。あきらめないでがんばりたいとあらためて思いました。



 私もスピーチさせてもらいました(4:10あたりから)。たいした内容ではないですが自分大好き人間なもので、わざわざ自分で文字起こしして下にのっけておきます。

 このところ街頭行動をしながら他の参加者の話などを聞いてて、わたし自身感化されるところが大きいです。どういう言いかたや主張のしかたをすれば広範な人に対し説得的なものになるだろうかということも大事ではあるのでしょうけれど、自分のうちにある思いを率直に出すことでこそ言葉がとどくということがあるのだなということを、他の参加者たちのスピーチを聞きながら考えさせられることが何度もありました。そういうわけで、今回は自分の言いたいことだけを言いたいようにしゃべってみました。

 さっきは街の人の反応がこれまでになくよかったということを書いたのですが、私のしゃべってるときに、「にっぽんから出ていけ」と叫んでヤジってくる人がいました。ちょうど私が問題にし批判していた考え方そのもののヤジがタイミングよくとんできたので、ついつい私も反応して言い返してしまいました。

 以下、原稿なしにしゃべったのを文字起こしたものなので、文としてむちゃくちゃだったりするところもありますが。


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 梅田をご通行中のみなさん、私たちは入管法改悪反対の行動をやっています。

 入管法改悪に反対しているんですけども、「改悪」っていう言葉がありますよね。「改悪」っていうのは、いまある法律をもっと悪く変えるという意味です。入管法っていう法律をもっと悪くする。それはどういう改悪かっていうと、ようするに強制送還をやりやすくする、外国人を排除しやすくする、難民を強制送還できるようにする、そういうような法改悪がおこなわれようとしています。

 で、私たち「法改悪に反対する」っていうと、「もともとはよかった法律が悪くなる、それはまずいよね」っていう話をしたいのかなって思われるかたが多いのかもしれないんですけど、入管法っていう法律に関しては、もともと悪い法律なんです。もともと悪い法律をもっともっと悪くする、そういう法改悪がいま国会でですね、自民党、それとグルになっている公明党、それから日本維新の会なんかもそれにくっつこうとしている。そこらへんの与党と、あと与党だか野党だかよくわからない維新とか、そういう連中が法改悪をしようとしています。

 で、「入管法」、これもともと悪い法律なんです、という話をいま私しました。「入管法」ってどういう法律かっていうと、出入国の管理と在留管理っていうこと、それから難民の審査っていうことをやる、それについて決めてる法律なんですけども。ようするに「入管法」っていう法律は、外国人の住民を管理する法律なんです。人間ってもともと管理するようなものでないです。人間って自由に生きてるもので、それを管理するっていうこと自体がおかしいんだけど、在留を管理するっていうのが入管法っていう法律のもともとの考え方、成り立ちです。

 具体的にどういうことかっていうと、「在留資格」っていうこと、みなさん聞いたことあるでしょうか。日本人の人は「在留の資格」っていうことが問われるってことはないと思います。「あんたなんで日本にいるんですか」っていうこと聞かれないです。私も日本人なんですけど「なんで日本に住んでるんですか?」って聞かれません。でも、日本の社会のいまの入管の制度のもとでは、外国人は「在留の資格」っていうのが、入管っていう役所に「許可」されないと日本には在留できないっていうことになっているんです。それが入管法っていうもともと悪い法律ですね、外国人が日本にいていいのかわるいのかっていうことを、入管ていうおかしな役所が勝手に決める。そういうのが入管の仕組みとしてあるんです。

 すごいおかしいですよね、「在留の資格」って。そこらへんのインターネットとかみてると、ネトウヨとか呼ばれるバカなやつらがなんか外国人に対して「国に帰れ」とかアホなことを言ってることがありますけど、なんの資格があってね、人間がここにいていいのかわるいのかっていうことを決めるんですか、と。おかしいんですよ、そもそもそこが。

 「外国人を管理する」っていう発想がおかしくて、「在留していいかどうか」「日本にいていいかどうか」っていうことを入管っていう役所が [ここで通りすがりの人が大声で「にっぽんから出ていけ、この、ほんまに」とヤジをとばしてくる] こういうアホな右翼がいるわけですよね。「日本にいていいのかどうか」なんでお前が決められるんだって話です。それはああいう右翼もそうなんですけども、入管っていう役所は制度として法律にもとづいて、外国人がいていいのかっていう資格の審査をやるわけです。

 でも、われわれみんな自由なんです。それぞれの事情があります。たとえば入管が在留の資格を認めなくても、自分は国に帰るとあぶないから危険だから帰れないという、そういう事情がある人がいるんです。難民といいます。それから日本の社会では労働力、いろんなかたちで労働力以外でも社会のなかで外国人というのは不可欠な存在です。外国人とともに日本の社会はつくられてきたんです。日本人だけで日本の社会つくってきたわけじゃないです。そういう社会で、入管がたとえば在留の資格を認めない、でも自分が国に帰されちゃったら妻とバラバラになる、夫とバラバラになる、子どもとバラバラになる、そういうふうな人もいます。日本に長くくらしててて、もう自分の国には生活の基盤がないという人もいます。人間はそれぞれいろんな事情があって生きているんです。だから、入管が勝手に在留資格っていうのを決めて、「おまえは資格がないから帰れ」と言われても、そうはできない人はたくさんいますよ。

 すくなくともいま日本社会で3000人ぐらいの人が入管は「おまえは在留資格みとめないから帰れ」って言ってるんだけど、「でもそれできません」と言ってる人が3000人から4000人います。そういった人たちを入管は「お前ら資格ないんだから帰れ帰れ」とそういうことをやろうとしてきたんです。

 で、さらにいまの入管法の改悪っていうのは、難民申請者、日本は条約で国際的な約束事として難民を保護するという約束をしています。だから難民を強制送還できません、難民の申請している人も強制送還できません。それを難民申請中の一部の人を条件つけて、3回目の申請はダメだとかいって強制送還できるというそういう法律の仕組みをつくる。それから送還を拒否する、私帰れないんで帰りませんと言った人を刑務所にぶちこむ、刑事罰をくわえる、そういうような法改悪がいま国会で審議されてます。

 それをなんとかつぶす。で、つぶすだけでは足りないです。私たちが、すくなくとも私が目指しているのは、人間が対等に生きられる、平等に生きられる社会です。だれかが勝手に在留の資格っていうのを勝手に決めて、「おまえは資格がないんだから帰れ」みたいなことを言えないような社会にしたい。そのために、まずこの入管法の改悪、つぶさなきゃいけないし、入管っていう組織、それから入管法というもともとある悪い法律をそのままにしていては外国人の人権も日本人の人権も守られません。人権がちゃんと守られる社会っていうのをいっしょに作っていくことが大事だと思ってここに立っております。

 いま、チラシを仲間がくばってます。入管法改悪反対のチラシです。ぜひ受け取って読んでみてください。そこにはQRコードがあって、署名ができるようになっています。入管法改悪に反対する署名、それもご協力ください。それから入管法改悪、なにが問題になっているのか、どういう問題があるのかということをぜひ関心をもって調べてみてください、考えてみてください。よろしくお願いします。


2 件のコメント:

  1. 実に分かり易いスピーチですね‼️
    同感です。
    一緒に行動出来ませんが、応援します。
    大村入管の披収容者と伴に。

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    1. ありがとうございます。伴に!

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