2018年11月に福岡入管に収容されていた中国人男性が死亡した事件。その娘さんが国に賠償を求めた裁判が、重要な局面をむかえています。お父さんを亡くした原告、それから当時の福岡入管の職員(統括警備官)の証人尋問がおこなわれます。
ということで、傍聴がよびかけられています。
【傍聴呼びかけのチラシ(クリックで拡大)】
以下、画像(↑)の傍聴呼びかけのチラシより。
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福岡入管死亡事件 証人尋問
8月20日(火)
11時~夕方
大阪地裁本館 202号法廷(→地図)
大阪メトロ・京阪本線
淀屋橋駅/北浜駅 徒歩10分
訴え
2018年10月中旬、ルー・ヨンダー、ルー・リーファ父娘は難民として保護を求め、中国から来日しました。ところが、福岡入管は父娘を収容して帰国するようせまりました。収容中にヨンダーさんの持病が悪化、娘のリーファさんはお父さんの治療を求めましたが、入管は適切な診療を受けさせずに放置。11月初旬、ヨンダーさんは死亡しました。
2020年12月、娘のリーファさんは国に賠償を求め提訴。いま大阪地裁での裁判は大詰めをむかえ、原告のリーファさん、そして福岡入管職員の尋問が開かれます。
難民を追い返す入管行政
日本は1981年から難民条約に加盟しており、難民を保護する義務があります。
しかし、福岡入管は、ルーさん父娘に対して当初4日間にわたって申請用紙の交付を拒否して帰国をせまり、難民申請を妨害しました。
ルーさんたちが粘り強く求めてようやく開始された難民手続きが、短期間かつ収容(監禁)下においておこなわれた点も問題です。リーファさんは難民申請から39日後に難民不認定の通知を受けています。通信の自由がいちじるしく制限された収容場で、しかもこんな短期間で、自分たちの難民性を立証する資料を収集するなど不可能に決まってます。ルーさんたちはUSBメモリで自分たちの難民性を主張する根拠となる多くのデータを持っていましたが、これも収容下のため印刷するなどして提出することができませんでした。
不当な収容(監禁)によって難民申請者の立証作業を妨害し、保護を求めてやってきた難民を追い返そうとする。ルー・ヨンダーさんの死は、こうしたゆがんだ入管行政の結果でもあります。
《ご案内》
- 202号法廷は、正面玄関入ったところの階段を上がってすぐです。エレベーターもあります。
- 裁判所の建物に入る際には、手荷物検査があります。
- 11時開始ですが、間に合わなくても傍聴できます。傍聴席では着席して傍聴します。
- 傍聴席の出入りは自由です。
裁判終了後、裁判所敷地南側にて、担当の弁護士から、今日の解説があります(予定)。弁護士をはじめ、原告本人やこの事件にずっとたずさわってきた人たちも集まりますので、質問をしたり交流したりできます。
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